VRの解像度を比較してみた!話題のApple Vision Pro、Meta Quest3Sも

VR / MR / AR

2023年はVR業界のパイオニアである2社からMeta Quest2とPlay Station VR2が発売され、大きく盛り上がる年となりました。2024年もApple Vision ProやMeta Quest 3Sなど、さらに強力なVRヘッドセットが続々登場し、ますます業界の注目を集めています。そこで今回は、主要なVRヘッドセットの解像度を中心に比較してみたいと思います。

こんな人にオススメ!

  • VRの購入を迷っている方
  • 高解像度な映像体験を求めている方

VRの解像度に使う指標

VRゴーグル、VRヘッドセットを選ぶ際には、以下の指標に注目しましょう。

1. 解像度(ピクセル数)

画像は小さな点の集合体です。小さな点をピクセルと呼び、その総数をピクセル数と呼びます。画素数とも呼ばれます。ピクセル数が多いほど、映像の鮮明さが向上します。

2. 視野角

視野角とはVRのディスプレイが視界を覆っている角度を表します。数値が大きいほどディスプレイが大きくなり、臨場感が高まります。

3. PPD (Pixels Per Degree)

視野角1度あたりのピクセル数を表します。数値が大きいほど綺麗に見えます。異なる視野角のVRを公平に比べることができます。

PPDについては以下のサイトで詳しく説明しています。

4. リフレッシュレート(fps)

1秒間に何回画像を更新できるかを表し、数値が高いほど滑らかな映像が体験できます。

比較するVRゴーグル、VRヘッドセット一覧

Meta Quest2

2020年にMetaがリリースしたスタンドアロン型VR。手軽さから業界を大きく盛り上げました。

Meta Quest3

2023年発売。VRとMR(複合現実)両方に対応した進化版です。

Meta Quest3S

2024年発売。Meta Quest 3と同じプロセッサーを搭載しつつ、低価格モデルとして設計されています。ディスプレイ周りはMeta Quest2と同様のものが使われています。

Play Station VR

2016年に登場したPlayStation専用のVRヘッドセットで、PS4またはPS5が必要です。

Play Station VR2

2023年に発売された次世代モデル。起動するためにはPS5が必要です。フォビエートレンダリング技術や3Dオーディオなど先進的な技術が採用されました。

PICO4

2022年にPICOから発売されました。パンケーキレンズを採用していて、軽量設計が特徴のVRヘッドセットです。

VIVE XR Elite

2023年にHTCが発売したオールインワン型のXRデバイスです。

Apple Vision Pro

2024年に発売されるAppleの空間コンピュータ。ハンドトラッキングでコントロールし、VRヘッドセットとは異なる独自の体験を提供します。

VRゴーグル、VRヘッドセット比較表

VRヘッドセット発売年価格解像度(片目)視野角PPD最大fps
Meta Quest2(128GB)2020年39,600¥1832 x 192090°20PPD120Hz
Meta Quest3(128GB)2023年74,800¥2064 x 2208110°25PPD120Hz
Meta Quest3S(128GB)2024年48,400¥1832 x 192090°20PPD120Hz
Play Station VR2016年34,980¥960 x 1080100°10PPD120Hz
Play Station VR22023年74,800¥2000 x 2040110°18PPD120Hz
PICO42022年49,000¥2160 x 2160105°20PPD90Hz
VIVE XR Elite2023年179,000¥1920 x 1920110°17PPD90Hz
Apple Vision Pro 2024年 約500,000¥3080 x 300090°34PPD100Hz
VRヘッドセット比較

※価格は記事執筆時のものです。

表を見て考えるVRの選び方とオススメ機種

1. コストパフォーマンス:Meta Quest 3が目立つ選択肢

Meta Quest 3は、約7万円で提供され、最新のVRヘッドセットとしては高い解像度(2064 x 2208)と広い視野角(110°)を備えており、コストパフォーマンスが高いのが特徴です。

また、PPDは25と高い値を持っており、映像の鮮明さや臨場感において他の製品と比べても優れた品質を実現しています。同価格帯で比較すると、視野角や解像度のバランスが良いので、予算内で性能重視のVRを求める方には最適です。

2. 低価格帯:Meta Quest 2とPlayStation VRの違い

Meta Quest 2とPlayStation VRは低価格帯でのエントリーモデルとして人気ですが、それぞれの特徴が異なります。

・Meta Quest 2はスタンドアロン型で、1832 x 1920の解像度や120Hzのリフレッシュレートを実現しており、コスパに優れたオールインワンモデルです。PCやコンソールに依存せず使えるので、手軽にVRを始めたい人には最適。

PlayStation VRは、低解像度(960 x 1080)と10 PPDという控えめな映像品質ですが、PlayStation 4/5との互換性があるため、すでにPSを持っている人にとっては安価でVR体験が可能です。

3. 高性能&ハイエンド:Apple Vision Proの優位性

Apple Vision Proは、解像度3080 x 3000と視野角90°、そしてPPDが34と最も高く、非常に高精細な映像を提供できるハイエンドモデルです。

他のVRと一線を画す性能で、価格も約50万円と圧倒的に高いですが、非常にリアルな映像とディテールを重視するユーザーにとっては特別な体験が提供されるでしょう。

また、Appleの空間コンピュータというコンセプトにより、VRやMRだけでなく幅広い応用が期待されます。

4. 視野角とPPDの関係:臨場感と鮮明さの違い

視野角が広いモデル:視野角が広い(100°以上)の製品としては、Meta Quest 3、PICO 4、PlayStation VR2などが挙げられます。これらの製品は視界の広がりによって臨場感を高めており、没入感のある体験が可能です。

PPDが高いモデル:Apple Vision ProのPPD(34)は他を圧倒しており、視野角1度あたりのピクセル密度が高いため、非常に鮮明な映像を楽しめます。次いでMeta Quest 3(25)も高く、映像の美しさを重視するユーザーには魅力的です。

5. リフレッシュレート:滑らかな映像体験

多くのモデルが120Hzのリフレッシュレートを持ち、特にMeta QuestシリーズやPlayStation VR2では滑らかな動きが表現されます。これはゲームや動画などで快適な映像体験に直結します。

一方で、VIVE XR EliteやPICO 4のように90Hzにとどまるモデルもありますが、これでも十分な滑らかさがあり、快適な体験ができます。

リフレッシュレートが高いほどコストも高くなりがちなので、用途によって選択肢を変えるのも一つの考え方です。

6. ブランドによる特徴と使用シーン

ブランドごとに特徴的な使い方が期待できるため、好みに応じた選択が可能です。

Metaはスタンドアロン型に強みがあり、PCやスマホなしで手軽にVR体験を提供しています。特にQuest 3はMRにも対応しており、VR・MRを両立したいユーザーに最適です。

PlayStation VRシリーズは、PS5などのコンソールとの連携で高いパフォーマンスを発揮するため、ゲーム重視のユーザーにはピッタリです。

Apple Vision Proは、VRやMRだけでなく空間コンピューティングを視野に入れた先進的なデバイスで、業務用途やクリエイティブな体験を求める人向けです。

まとめ

表の比較から、Meta Quest 3がコストパフォーマンスの良さで、Apple Vision Proが圧倒的な高解像度で目立っていることが分かります。

視野角やPPDなどを基準にすると、映像美を重視する人や、ゲーム重視、日常的に使いたい人など、さまざまなニーズに合った製品が選べます。これにより、製品の特長や価格を踏まえた選択がしやすくなりますね。

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