Apple Vision Proのデモ体験をしてきたので、その感想と詳細をシェアしたいと思います。そして買うべきデバイスなのか考えていきます。
Apple Vision Proとは？
Appleが開発した空間コンピューティングデバイス、一般的にVRヘッドセットと呼ばれるものです。日本でも2024年6月28日に発売されました。
価格は最低でも599,800円、以下に表にまとめました。
| 256GB | 599,800円 |
| 512GB | 634,800円 |
| 1TB | 669,800円 |
現実世界の映像にデジタルコンテンツを組み合わせることができる未来的なデバイスです。Appleはそれを空間コンピューティングと呼んでいます。新しい時代を切り開くモノとなるか期待されています。
デモ体験について
Apple Storeで無料で体験することができます。所要時間は30分で誰でも簡単に予約をすることができます。詳しい予約方法や注意点は以下の記事にまとめました。ぜひ見てください。
筆者は川崎のApple Storeで体験しました。1対1で丁寧に教えてくださり、充実した時間を過ごせました。予約も空いていることが多いのでぜひ足を運んでみてください。
セットアップ
ここからはデモについて詳細を説明していきます。
まずは顔の形をIphoneで測ります。そうすると自分の顔用にセットアップされたApple Vision Proが運ばれてきます。
写真ではレンズの外側にカバーが付いているので外して装着します。隣のIpadで店員さんが映像を確認できるようになっています。
ハードウェアの印象
白いボディに黒いレンズでとても美しいです。持ってみると少し重い印象を受けました。Meta Questと等と重さはあまり変わりませんが、長時間使っていると疲れると思います。
頭には頭頂部と後頭部の２本のベルトで固定します。しっかりと固定されるので動いてもずれ落ちる心配はありませんでした。
また、バッテリーが付いています。スマホのモバイルバッテリーと同じ大きさですが、重いです。ティム・クックはポケットに入れていましたが、負担になるかと思います。
ディスプレイ
画質は素晴らしいものでした。デジタルコンテンツ(写真等)がくっきりと見えました。これまで試したVRヘッドセットの中で最も画質は良いと思います。以下の記事で画質を比べています。
しかし、現実世界の映像はぼんやりしていると感じました。生の目と比べてしまっているかもしれませんがイマイチでした。ディスプレイのせいなのかカメラのせいなのかわかりませんが、改善の余地があると思います。
視野角は90°で狭いのかと考えていましたが、そんなことはなく、全く気になりませんでした。
サウンド
スピーカーが内蔵されていました。イヤホンをつけずに音を聞くことができます。
音質は良いと思います。低音も高音もしっかりと出ていました。
しかし、スピーカーなので音漏れはしていました。隣に立つと聞こえます。満員電車なら周囲の人には聞こえるでしょう。新幹線なら横の人以外には聞こえないかもしれません。
操作とユーザーインターフェース
操作方法
スマホに近い操作ができます。視線でカーソルを動かして親指と人差し指をくっつけるとタップ。くっつけたままだと長押しです。横にスライドもできます。両手を使えば拡大縮小もできます。
さらに仮想ディスプレイが近ければスマホと全く同じように人差し指のみで操作ができます。
直感的な操作ができます。思い通りに操作できそうです。自分の手が画面に映っていなくても操作ができるので疲れません。
ユーザーインターフェース
Iphoneとほぼ一緒です。慣れ親しんだ画面なので全く困ることはありません。強いてあげるとすれば、視線で選択するのですが今どこに向いているのかわかりづらい点でしょうか。
体験したアプリ
デモは以下の流れで進みました。
- 写真アプリ
- 恐竜との遭遇
- Immersive Video
2番の「恐竜との遭遇」は変更できるそうです。他にはちょっとしたゲーム(マリオ？)が体験できるそうです。
写真アプリ
写真アプリで用意された写真を見ながら操作方法を学びます。写真は拡大と縮小が可能で画面の中を自由に配置することができました。
普通の写真でも画質がよく、Apple Vision Proで見る価値がありますが、さらにすごいものがパノラマ写真と空間写真・空間ビデオです。
パノラマ写真は画面いっぱいに広がるため、没入感が半端じゃないです。美しい自然の写真を撮ればいつでも自然の中にいるような体験ができます。
空間写真・空間ビデオは写真またはビデオが3Dで表示されます。Iphone15以降の機種かApple Vision Proでしか撮影できませんがスマホで見るのとは違いApple Vision Proならではの臨場感があります。
恐竜との遭遇
3Dの映像コンテンツです。恐竜が生息している荒野を横から眺めているような映像です。
画面から恐竜が飛び出してくる演出や指を立てると蝶々が止まるなど驚くべき機能が用意されています。
自分の顔スレスレに飛び出してくる恐竜は鳥肌ものです。
Immersive Video
最後はAppleがApple Vision Proのために作成したImmersive Videoです。
8Kで撮影された3Dビデオを180°の視野角と空間オーディオで活用してそのシーンの現場にいるような臨場感を与えるビデオです。
素晴らしい体験でした。これはぜひ体験してみてください。
まとめ
30分のデモが短く感じるほどてんこ盛りの内容でした。もう1度体験したいと思っています。
デバイスの完成度は高くさまざまな使い道がありそうです。将来性は強く期待できると思います。
しかし、革新的な使い道ではなく、これまでのVRヘッドセットの延長線上にあることやコンテンツが少ないことなど今購入することには抵抗があります。
60万円に見合った価値をこのデバイスに見出すのは難しそうです。
デモは素晴らしいものだったので1度は体験してみることを強くオススメします。
