マイコン学習が組み込みエンジニアへの近道！？現役組み込みエンジニアが解説

組み込みエンジニアを知っていますか？エンジニアには多くの種類がありますが、組み込みエンジニアは数が少なく広く知られていない印象があります。この記事ではマイコンでのプログラミングを勉強したことがある、または考えている方に向けて組み込みエンジニアとはどんな職業なのか？マイコン学習の知識が役に立つのかニアついて、現役組み込みエンジニアの考えを説明していきます。

こんな方にオススメ！

組み込みエンジニアとは？

組み込みエンジニアは、家電製品や自動車、産業機器など、身の回りの多くの機器に搭載される組み込みシステムの開発を行います。ハードウェアとソフトウェアの双方に対応する知識が求められ、特にメモリ管理や効率的なプログラムの動作に関するスキルが必要です。

活躍する分野

組み込みシステムは以下のような分野で活用されています。

• 家電製品：冷蔵庫やエアコンなど、日常生活で使う製品の制御システム
• 自動車：エンジン制御、ブレーキ、エアバッグなどの自動車内の各種システム
• 医療機器：心電図モニター、MRI装置、人工呼吸器などの医療用機器
• 産業機器：ロボットアームなどの工業用機器
• IoTデバイス：ネット接続で情報をやり取りするデバイス

求められる知識や技術

組み込みエンジニアになるためにはソフトウェアとハードウェアの知識が求められます。

組み込みシステムで使用されるコンピュータは最低限の性能しかないことが多いため、限られたリソースで効率的に動かす必要があります。そのためメモリ管理やハードウェア制御に強いC言語系の開発スキルが必要です。

またハードウェア面では電子回路の基本的な理解が欠かせません。デジタル回路やアナログ回路の基礎知識を身に付けておく必要があります。

近年ではIoT技術が広まっており、IoT関連の通信技術やセキュリティに関する知識があると重宝されます。

組み込みシステムの魅力

組み込みシステムの魅力は何といっても自分が書いたプログラムで機械を自由自在に動かすことができるところです。例えばセンサーを使って環境を感知し、モーターを制御してロボットの腕を動かす、といったことが可能になります。ハードウェアが密接に影響するため、プログラムは完璧なのに期待した動作をしないこともあるため苦労も多いですが、その分実際のデバイスが思い通りに動く瞬間は達成感があります。

マイコンのプログラミングが役に立つ理由

さて本題のマイコンのプログラミング学習が組み込みエンジニアになるために役立つのか、です。結論は大いに役に立ちます。著者の企業でもインターンや新人研修でマイコンを使った研修を行います。

ソフトウェアとハードウェア双方を組み合わせたシステムを学べる

ソフトウェアでハードウェアを制御する方法を学ぶことができます。モーターやLEDをマイコンから動作させることが組み込みシステムの第一歩なので基礎を学ぶことができることから最も効果的に組み込みシステムを学ぶことができる手段だと言えます。

C言語の深い理解が得られる

組み込みシステムは主にC言語が使われています。C言語を学ぶだけならマイコンは必要なく、パソコンがあれば十分ですが、組み込みシステムのC言語は深い理解が必要になります。メモリを明示的に制御するためのポインタや周期的に動かすプログラムの学習をするならば、マイコンでのプログラミングがオススメです。

電子回路についても学習可能

組み込みシステムには電子回路の基礎知識は必須です。パソコンでもシミュレータで回路を作ることはできますが、実際に回路を作った方が楽しく学ぶことができます。

また、通信プロトコルについても学ぶことができるのでIoTの理解もでき、実践することができます。

働いて感じたこと

著者は車載系のシステム開発に携わっています。機密情報が多い分野なのでネットでは調べても出てこない知識が要求され、日々勉強の毎日です。ミスが事故に直結するので厳しい基準があり、プログラムを自由に書けるわけではなく難しい印象です。しかし、自分が開発に関わった車が実際に走っているところ見ると嬉しくなり、誰かに自慢したくなります。

エンジニアの中では人口が少ない分野ですが、IoTの普及、自動車のAIを使った自動運転などで需要は高まっています。貴重な人材になれますので、個人的には狙い目のエンジニアなのではないかと考えています。

まとめ

組み込みエンジニアの概要とマイコンのプログラミング学習が役に立つのかを私見を交えて解説しました。組み込みシステムは将来性がありますがあまり知られていない分野です。組み込みエンジニアは将来性のある職業で、マイコン学習はその基礎を築くために非常に有効です。ぜひ気軽にマイコンを触って、将来のキャリアを考える参考にしてみてください。

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