近年、小学校でのプログラミング教育が始まりましたが、どのように教育をすればいいのか頭を悩ませている保護者や教育関係者の方が少なくないのではないでしょうか。
そこでマイコンを使ったプログラミングをオススメします。LEDやセンサー、モーターなどを使うことで画面の中だけはなく実際に光ったり、動いたりするので楽しく学ぶことができます。
この記事では人気のマイコンを比較し、それぞれの特徴や利点をわかりやすく紹介します。小学校のプログラミング教育に最適なマイコンを選ぶためのポイントを押さえ、あなたの子供が楽しく学べる環境を整えるお手伝いをします。
情報工学科に入り大学時代はマイコンを使ったプログラムを多数作成してきました。
その経験から組み込みシステムに特化した企業に就職して車載システムの開発をしています。
マイコンとは
プログラミングを学びたいけど、どうやって学べばいいのかわからないな。
それならマイコンを使ったプログラミングがオススメ!!
LEDやモーターを動かして楽しく学ぶことができるよ。
なんだか楽しそう!
でもマイコンってなに?
マイコンはマイクロコンピュータの略で小さいパソコンのようなものだよ
プログラミング教育用のパソコンみたいなものだから安心して使えるんだ。
マイコンとはマイクロコンピュータの略で、部品を電子制御する小さなコンピュータです。基板のような見た目で小さく、安価ですができることは多くパワーがあります。
電子工作によく使われています。入出力ポートを多く持つので、LEDなどを組み合わせることで自分だけのロボットを作ることができます。
マイコンの選び方
マイコンを使ってみたい!
でも種類がたくさんあってわからないよ。
マイコンによってできることが違うんだよ。
やりたいことに合わせて選んでみよう。
やりたいことって言われても…
それならプログラミングの経験値で選ぶことがオススメだよ。
マイコンには多くの種類があります。それぞれ特徴があり得意なことが異なります。
自分のやりたいことに合わせて選ぶことが大切です。どんな部品を接続したいのか、プログラミング言語はどれを学びたいのか、などです。
特に難易度に大きく差があります。初期設定不要ですぐに使い始められるものから、初期設定でコマンドを打つ必要があるため初心者ではつまずいてしまうものまであります。
そのため自分のプログラミング技術によって選ぶのもいいかもしれません。
またマイコンによって使えるプログラミング言語が異なります。簡単に書ける言語や将来性があり需要が高い言語があります。
マイコンの比較項目
マイコンの特徴を以下の項目で比較します。
オススメ度
教育用にオススメできるかを5段階で評価します。
価格
現在の価格です。将来の価格が変動する可能性がありますのでご注意ください。
難易度
初心者向けかどうかを基準に難易度を説明します。一般的に難易度が低いほどできることは限られてきます。
プログラミング言語
対応するプログラミング言語です。難易度が変わったり、他のことに応用できたりするので重要です。
拡張性
どれだけの入出力を持ち、どんな外部機器と接続できるのかを説明します。
教育コンテンツの充実度
教育コンテンツが充実しているかを表します。現時点のものなので、教育需要の高まりを受けて増えていくかもしれません。
徹底比較
Arduino
引用 Arduino Official Store:https://store.arduino.cc/products/uno-r4-wifi
プログラミング言語
Arduino言語
C/C++をベースに開発された独自の言語です。他のシステム開発に応用はできませんが、組み込みシステムでよく使われるC言語に似ているため学んで損はありません。シンプルで使いやすい言語なので初心者にオススメです。
拡張性
GPIOを備えているので、さまざまなセンサやスイッチを取り付けることができ、電子工作を学ぶことができます。またArduinoにも種類があります。GPIOのピンが多いAruduino Megaや小型なArduino Nanoなどがあり、用途に合わせて選択することができます。
教育コンテンツの充実度
Arduinoの教育コンテンツは非常に充実しています。公式ウェブサイトはもちろん、本も多く出版されており、初心者から上級者までを対象にしたチュートリアルやプロジェクトがいとが豊富に揃っており、ステップバイステップで学ぶことができます。また、多くの教育機関や学校でも採用されており、実績もあります。
今回紹介したマイコンの中で、最も典型的なマイコンらしい動作をするモデルです。プログラムを書き込むと、それに従って繰り返し動作します。非常にシンプルで扱いやすいため、初心者にもおすすめできます。
raspberry-pi
引用 SWITCH SCIENCE:https://www.switch-science.com/products/9810
プログラミング言語
ほぼ全てのプログラミング言語
特定のプログラミング言語に縛られず、どんな言語でも使用できます。電子工作では、PythonやC言語、Scratchなど、好みや用途に応じて自由に選べるため、使いたい言語を活用することが可能です。
拡張性
Arduinoと同様にGPIOを備えているので、さまざまなセンサやスイッチを取り付けることができます。さらに標準でwifiやBluetoothも扱えるので無線の通信ができます。やる気さえあれば何でもこなせる万能なマイコンです。
教育コンテンツの充実度
こちらもArduinoと同様に充実しています。しかし専門的な知識が必要となることが多いです。マイコンのことを全く知らない状態で始めるとセットアップの時点でつまずいてしまうかもしれません。
できることが格段に多いマイコンなので、言うなれば小さなパソコンです。そのため複雑で完全な初心者にはオススメしません。ある程度パソコンに強く、プログラミングができるようになった人なら強力なデバイスとなります。
micro:bit
引用 micro:bit:https://microbit.org/buy/bbc-microbit-single/
プログラミング言語
ブロック型のプログラミング言語:MakeCode、Scratch
テキスト型のプログラミング言語:Python、JavaScript
主に2種類あります。非常に簡単にプログラミングできるブロック型と、一般的なプログラミング言語です。ブロック型は初心者に特におすすめで、直感的に操作できるため、論理的なプログラミング思考を学ぶのに最適です。
拡張性
他のマイコンと比べると拡張性は低いです。しかし、LEDやボタン、スピーカーや多くのセンサーが備わっています。マイコンのみで手軽に学ぶことができます。
教育コンテンツの充実度
歴史が浅いため量は少ないです。しかし、公式ウェブサイトが非常に充実しています。わかりやすく丁寧な説明なので誰でも気軽に始めることができます。
初めてのマイコンならば非常にオススメできます。できることは多くないですがシンプルで楽しく学ぶことができます。プログラミング教育として最適で将来性にも期待できるマイコンです。
まとめ
代表的なマイコンを3つ比較しました。私はプログラミング習熟度で選ぶ方法が良いと思います。以下の順番で学んでいくといいと思います。
1. micro:bit
2. Arduino
3. raspberry-pi
今回は、教育用にマイコンの比較をしました。初心者向けから上級者向けまで、さまざまなマイコンがあり、それぞれの特性に応じて選ぶことで、より効果的な学習が可能です。特に、プログラミングや電子工作を初めて学ぶ方には、ブロック型プログラミングや豊富な教材が揃ったマイコンがオススメです。自分の学習目的やレベルに合ったマイコンを選び、楽しみながらスキルを伸ばしていきましょう。